心理職資格・大学院受験情報

試験対策用語説明-生態学的システム理論-

SAIKORO

認心理師及び臨床心理士試験、臨床心理士指定大学院受験を目指す人のための用語説明コーナーです。今回はブロンフェンブレンナーの提唱した生態学的システム理論について解説していきます。

生態学的システム理論

 個人を取り巻く環境との相互作用を通じて発達していくとした理論です。人は環境に影響を与えると同時に、環境からも影響を受けながら成長していきます。ブロンフェンブレンナーは、人を取り巻く環境を4つに分類しました。

1.マイクロシステム

 自分と親、友達等、直接的に関わる対象との関係を指します。

2.メゾシステム

 自分の親と学校の関係や家族と地域の関係など、自分と直接かかわる複数のシステムの相互関係を指します。

3.エイクソシステム

 親の職場環境や自治体の施設サービスなど、自分とは直接関係ないものの、他人を介して間接的に影響を及ぼす環境のことを指します。

4.マクロシステム

 上記の3つを含む社会全体の制度や文化、時代背景などの世界全体の環境が及ぼしている影響を指します。

SAIKORO

生態学的システム理論は、個人内の発達に目を向けたものではなく、個人と社会との相互作用が発達に影響を及ぼすことを示した理論です。これまでの発達理論とは異なる視点から捉えていることもあり、用語として覚えておくとよいでしょう。