カウンセリング事例

20代・女性・会社員|適応障害(他者評価への過度な不安)

絶望的な転職ループから抜け出すまで

新しい職場に馴染めず、転職を繰り返す彼女の心は常に不安定でした。上司や同僚から「どう思われているか」が気になり、仕事上の小さなミスも「もうダメだ」と過度に自分を責めてしまう。そんな日々が続き、ついには心身のバランスを崩して医療機関を受診。診断されたのは適応障害でした。

「もしかしたら、自分の考え方に原因があるのかもしれない」

そう気づいた彼女は、薬物療法と並行してカウンセリングを希望されました。

思考の癖に気づく、小さな一歩

カウンセリングでは、まず認知行動療法を用いて、彼女の思考パターンを見つめ直すことから始めました。職場での出来事、その時の気持ち、そして頭に浮かんだ考えをシートに記録する。最初は難しかったその作業も、継続するうちに「自分を客観的に見る」習慣が身につきました。

記録を通じて、「完璧でなければ価値がない」「失敗したら終わりだ」といった極端な思い込み(自動思考)に、少しずつ彼女自身が気づけるようになっていきました。

「まあ、いっか」と受け流せるようになった私

自動思考に気づけるようになってからは、それを柔軟な考え方に置き換える練習を重ねました。「絶対に失敗してはいけない」を「失敗しても、次はどうすればいいか考えれば大丈夫」に。「評価されなければ価値がない」を「価値は他人が決めるものではなく、自分の中にある」と。

カウンセリング終盤、彼女は晴れやかな顔でこう語ってくれました。

「シートに書くことで、いかにどうでもいいことで悩んでいたかが分かったんです。完璧じゃなくても、少し肩の力を抜いていいんだと思えるようになりました。」

現在は、転職を繰り返すこともなく、同じ職場で安定して働き続けています。他者の評価を過度に気にすることなく、自分らしく働く喜びを取り戻した彼女の姿は、私たちに大きな喜びを与えてくれました。

仙台泉メンタルサポートオフィスのカウンセリング/認知行動療法/自律訓練法の案内のアイキャッチ画像
カウンセリング案内:当オフィスの認知行動療法と自律訓練法通常のカウンセリングだけでなく、お悩みに合わせて認知行動療法、自律訓練法を実施しております。仙台でカウンセリング/メンタルトレーニングをお探しの方は、是非ご検討ください。...