コラム

大人にも必要な「ホールディング」|ウィニコット理論が教える心理的支えとは

「もう大人だから、自分のことは自分で何とかしなきゃ」
そう思い込んで、苦しさや不安を一人で抱え込んでいませんか?

実は、大人になっても「誰かに支えられる安心感」は、心の健康にとってとても大切です。心理学者ウィニコットが提唱した「ホールディング」の考え方は、まさにその重要性を教えてくれます。

仙台でカウンセリングをお探しの方にも知っていただきたい、「大人のホールディング」とカウンセリングの関係について、わかりやすくご紹介します。

ホールディングとは?|ウィニコットの理論

英国の小児科医・精神分析家D.W.ウィニコットは、乳児期における「母親の抱え方」が子どもの心の発達に大きな影響を与えることを指摘しました。

◆ ホールディングの意味

ホールディングとは単に「抱っこする」ことではなく、以下のような包括的な心理的・身体的な支えを意味します。

  • 安全な身体的抱えられ感
  • 感情の受け止め、理解
  • 外界の刺激からの保護

乳児はこのホールディングを通して、徐々に「自分」という存在を安心して感じられるようになり、健やかな自己形成が促されるのです。

大人にも必要な「心理的ホールディング」

子ども時代が終わっても、私たちは人生の中で不安・葛藤・喪失といった心が揺らぐ場面に直面します。

そのとき、誰かが自分を「心理的に抱えてくれている」と感じられると、自己肯定感や安心感を取り戻し、前に進む力が湧いてきます。

◆ 大人のホールディングの具体例

状況心理的ホールディングの実践例
落ち込んでいる時否定せず、話を最後まで聞いてくれる人がいる
緊張・不安を感じる時安心できる場所(カウンセリングルームなど)がある
自分を責めてしまう時「完璧じゃなくていいよ」と優しく受け止めてもらえる

カウンセリングは「大人の安全基地」

仙台泉メンタルサポートオフィスでは、ウィニコットの理論を背景に、カウンセリングの場を大人のための「安全基地」と位置づけています。

緊張しやすい方、感情の整理が難しい方、自分の気持ちをうまく表現できない方も、安心して自分の内面と向き合えるよう、以下の工夫を大切にしています。

  • 否定や評価をしない、受容的な姿勢
  • 話すペースや内容をコントロールできる自由さ
  • 必要に応じた具体的なサポート(認知行動療法的アプローチも含めて)

「安心して話せた」「誰にも言えなかったことを初めて言えた」そんな声を多くいただいています。

まとめ|大人にも「抱えられる安心感」を

不安や葛藤を感じるとき、一人で頑張るだけでは限界があります。誰かに「抱えられている」と感じることで、自己理解が深まり、心がほっと緩む時間が持てるのです。

仙台でカウンセリングをお探しの方も、ぜひ安心できる場として当オフィスをご活用ください。あなたの心が少しでも軽くなるお手伝いをさせていただきます。