入浴の効果
入浴は疲労回復やストレスマネジメントに良いと言われています。実際の研究で、入浴頻度の高い人と、そうでない人との比較では、入浴頻度が高い人の方が、不安や抑うつ気分が低いという結果が得られました。また、睡眠の質や疲労感でも、入浴頻度が高い方が質の良い睡眠や疲労感が取れやすいと感じる割合が高かったようです。
では、入浴が身体にもたらす要素とは何なのでしょうか?以下に、その主な要素を3つ挙げていきたいと思います。
温熱
疲労回復に最も影響をする要素が、温熱による血流促進作用です。お湯の温度が38度以上になると、心拍数や心拍出量などが増加し、毛細血管や小動脈、静脈といった抹消循環系が拡張します。このことで血流量や血液速度が増加して新陳代謝が高まり、疲労回復に繋がります。
静水圧
お風呂につかるだけでも、体には約500㎏の水圧がかかっていると言われています。それが血管などを圧迫し、その圧力で血液やリンパの流れを活発にすることができます。
浮力
水中では浮力の力で体重は普段の約10分の1になります。そのため、体重を支えている筋肉や関節を休ませることができ、体全体の緊張をほぐす効果があります。
効果的な入浴
・お湯の温度は37~39℃で
熱いお湯が好きな人もいるかもしれませんが、リラックス効果をより得たい場合は、38℃前後のぬるま湯につかる方が効果的です。ぬるめのお湯に15分~20分ほどじっくり浸かることで副交感神経が刺激され、血流も促進して体の芯から温まり湯冷めもしにくくなります。
・半身浴と全身浴
半身浴と全身浴のどちらが効果的かという議論が良くされていますが、結論から言えば、どちらでも良いです。半身浴は、全身浴では20分もお風呂に浸かっていたらのぼせてしまうという方におすすめです。全身浴では、浮力の効果を半身浴より得やすいため、肩こりや首こりに悩んでいる方に向いているでしょう。
・マッサージ、ストレッチ
お湯の中で行うマッサージは、静水圧の作用と合わさりより体を温める効果があります。ストレッチは、身体が温まった状態で行うことで、筋肉を伸ばしやすく、疲労回復効果が高まります。
お風呂時間で非日常を味わう
お風呂の時間を利用して、非日常空間を作ることは、こころのリフレッシュにもつながります。さまざまなお風呂セットを活用して、いつもと違うお風呂タイムを満喫してみてはいかがでしょうか。
・防水機能付き照明を用いて幻想的なお風呂空間に
防水機能の付いたランプや間接照明でお風呂を照らすことで、非日常的な空間を作り上げることができます。また、アロマや入浴剤を入れて色や香りを楽しむことがリラックス効果に繋がります。
・タブレットやスマホを持ち込んでプチ劇場気分
ずっとお湯につかっていることが暇だという方は、タブレットやスマホを持ち込んで動画を楽しんでみてはいかがでしょうか。お風呂場の反響効果や間接照明の中で動画を見ることで、映画館で観ている気分が味わえますよ。
・トレイに飲み物や食べ物を並べてちょっとリッチな気分に
トレイや風呂ふたを使って飲み物や食べ物を持ち込んでみましょう。お風呂に浸かりながら大好きなジュースやアイス、お菓子などをつまみながら動画を観る。なんだかリッチな気分になりませんか?たまにはこういうリフレッシュの仕方もいいかもしれませんね。でも、お酒の持ち込みは止めておきましょう。