ストレスマネジメント

こんなはずじゃなかった!理想と現実のギャップがあなたを悩ませる

SAIKORO

皆さんは、悩みを抱えているときどのようなことを考えていますか?「もっと○○だったらなぁ」とか、「本当は○○をしたいのになぁ」と思っていませんか?

 

 理想と現実のギャップが悩みの素になることは多々あります。理想の自分をイメージすることは誰しも経験したことがあると思います。しかし、あまりにも理想を追い求めすぎると、精神的な不調に繋がりやすくなります。今回は、理想と現実の差に悩んだ時の対処法について解説していきたいと思います。

理想自己と現実自己

 カール・ロジャースという心理学者は、人間の自己について、「理想自己」と「現実自己」の二つに分けて定義づけました。

理想自己とは、私たちが「こうなりたい」と考えている自己イメージのことです。現実自己とは、現在の自分の状態のことです。この2つの自己がある程度一致している場合、人間は生活に不満無く充実感を持って生きてくことができるとされています。逆に、現実の自己と理想としている自己が離れていると、現状に不満が出てきたり、メンタルの不調に悩んでしまう恐れがあると言われています。

 例を挙げてみましょう。「自分は正直者でいたい」と理想自己をイメージしているAさんは、帰りが遅くなったことを両親に咎められました。Aさんは正直に「パーティが楽しくて抜けられなかった」と言いました。その場合、Aさんは親御さんに怒られても、正直者な自分を貫いたことで、精神的な充足感を味わえるでしょう。逆に、変に嘘をついてしまうと、「正直者」の自己イメージにブレが生じて、罪悪感などを抱きやすくなるかもしれません。これは、性格面の理想自己イメージの例です。

 続いて、キャリア面での自己イメージの例を見ていきましょう。Bさんは大学を卒業後、中小企業に就職しましたが、どうも今の仕事にやる気が起きません。Bさんは大学時代から収入が安定している公務員に憧れており、一生懸命頑張って勉強しましたが、新卒で合格することが叶いませんでした。Bさんは未だに公務員の夢を諦めきれず、現状の自分就職場所に不満を持っているのでした。

 受験や就職で、自分の希望しているところに行けなかった時は、特に理想と現実のギャップに悩まされやすくなります。このような、ギャップに悩んだ時、どのように対処していけば良いのでしょうか?

理想と現実のギャップに悩んだ時の対処法

1.理想と現実の差に悩んだ時の対処法理想自己に近づけるように努力する

「努力家」の人や「ストイック」な人は、理想自己に近づけるよう頑張り続ける人です。このような向上心を持つことは人間が成長していくうえでとても大切なエネルギーになります。反面、体や精神、その他の生活上に何らかの支障をきたしやすく、「バーンアウト」等のリスクも高まります。

2.理想自己の水準を下げる

例えば、サッカーをしている子供の多くは、「大人になったらプロのサッカー選手になりたい!」と思うでしょう。しかし、成長していくにつれ自分の実力を悟り、プロの道は難しいと諦めていきます。理想の水準を下げたり、別の手の届きそうな目標を見つけることは、現実に適応していく上でとても大切な力になります。

3.現実自己を受け入れる

 理想自己を限りなく現実自己に近づけることで、現実を受け入れやすくする手段もあります。現状維持で満足していたり、理想の自己に到達するのは到底不可能だと思ったとき、現実を受け入れ、「何も求めない」と割り切れた方が気持ちが楽なることもあるでしょう。そうすることで、現実と理想のギャップに苦しんだり葛藤を抱えることを少なくできます。ただ、人としての成長も限定的になりそうです。

SAIKORO

夢を追いかけること、追いかけ続けることができるに越したことは無いけど、時に夢を諦める決断も必要になるってことだね。

クロ

誰もが理想通りに生きることはできないってことか。世知辛いが、自分の中でいかに割り切っていけるかが大切になりそうだな。

コロ

人間ってたいへんだね!