心理職資格・大学院受験情報

大学院受験を考えている人必見!公認心理師・臨床心理士指定大学院の受験科目について

SAIKORO

今回は公認心理師・臨床心理士の資格を取得するための大学院受験について解説していきます。以前の記事で大学院試験についても簡単に取り上げましたが、今回、もう少し具体的に扱っていきたいと思います

公認心理師及び臨床心理士の受験資格を得るためには、臨床心理士指定大学院に入学し尚且つ、公認心理師試験リキュラムに対応している大学院でなければなりません。現在、多くの臨床心理士指定大学院は公認心理師試験カリキュラムに対応しているようです(実際対応しているかどうかは各大学院に問い合わせてください)。では、大学院に入学するためにはどのような準備が必要になるのでしょうか?

臨床心理士指定大学院の受験科目

1.専門科目

 一つ目は専門科目です。心理学系の大学院なので、専門科目は当然心理学になります。心理学と言っても様々な領域がありますが、臨床心理士指定大学院の場合は、臨床心理学の領域が主な受験範囲になります。問題の出題傾向は、各大学院様々であるため、自身の志望校から過去問を取り寄せて対策を練っていく必要があります。出題方式としては論述方式が多く、専門用語やキーワードに関して深い理解が必要になります。

・専門科目の勉強方法

 専門科目の勉強法は2種類あります。1つは、志望大学院が絞れている場合、過去問から対策を練り大学院合格に焦点を当てた勉強法です。大学院受験は、各大学院の教員によって作られるので、大なり小なり出題傾向に偏りが出ます。そのためこの方法では、知識に偏りが生まれてしまい幅広い領域をカバーすることは難しくなります。臨床心理士試験や公認心理師試験を受験するならあまりお勧めはしません。大学院受験の決断時期が遅く、受験勉強まで時間が取れない人はこの手段しかありませんが、大学入学時から大学院進学を決めている人は、早めに準備をしましょう。

2つ目の勉強法は、臨床心理学領域に関する用語について広く学んだ後、志望校大学院の対策をしていく方法です。早めに準備をしておく必要はありますが、こちらの勉強法の方が後々のことを考えると有益です。資格試験のことを考えると、大学院受験に併せて幅広く勉強しておくことが、公認心理師試験や臨床心理士試験の受験の際の勉強の負担を軽減させることができます。というのも、大学院在学中はもちろん、大学院修了後も資格試験の勉強時間を作ることに苦労するからです。大学院在学中は、研究や実習、講義に追われ資格試験のことなんて考える暇もありません。大学院修了後は、仕事をしながら資格試験の勉強を作らなければなりません。職場での仕事を覚えながら資格試験の勉強をしていくのはかなり負担が大きくなります。大学院の受験勉強に併せて幅広く専門知識を身に付けておくことで、将来の負担も減らせることでしょう。専門科目の試験勉強はできる限り早めに準備しておきましょう。

2.英語

 大学院受験の英語は、殆どが英文(長文)の翻訳です。大学院の中には、英作文が出題される場合もあるようです。大学院受験において、英語は重要科目です。受験者が多い大学院では、英語の点数で足切りされることが多いです。英語が苦手な人は、かなり早めに準備しておくことをお勧めします。英語はやればやるだけ伸びる科目です。「英語はスポーツだ」という格言があるほど、勉強時間と成績が比例します。

 英語が苦手な人は大学2年生の頃から準備を始めておくことをお勧めします。3年生からは専門科目の勉強だけでなく、卒業論文の内容についてもぼちぼち考え始めなければなりません。勉強や調べ物で忙しくなる前に、苦手科目は早めに底上げしておきましょう。最初は、文法を勉強しなおしたり、短文の翻訳から始める程度で大丈夫です。まずはしっかり英文に触れる時間を作りましょう。リスニングやスピーキングが試験科目に無い分、英語が苦手な人でも取り掛かりやすいと思います。早めに準備を始めて、他の受験者との差をつけていきましょう。

・英語の勉強方法

 大学院英語は翻訳が殆どですので、英文をひたすら翻訳していきましょう。「ヒルガード心理学」という有名な洋書がありますが、最低限、その内容程度は翻訳できるようにしましょう。専門用語の英単語を覚えることも重要です。例えば精神分析の「投影」は英語で「projection」です。一般的には「計画」や「投射」などと訳されます。このように、一般用語を心理学の専門用語として訳している単語がたくさんありますので、しっかり勉強しておきましょう。

 ちなみに、大学院によりますが受験の際に辞書が持ち込み可(紙辞書のみで電子辞書は不可)の大学院と不可の大学院があります。志望大学院の試験科目要項をよく確認しておきましょう。どちらにしても、単語を覚えておけば辞書を引き手間も省けて解答時間の短縮に繋がりますので、しっかり勉強しておきましょう。

3.研究計画書

 大学院受験は、筆記試験と面接試験で構成されています。研究計画書は、面接試験の際に色々聞かれることになるでしょう。研究計画書とは、修士論文をどのような内容にするかを計画したものです。基本的には、卒業論文を発展的に進めていく内容でまとめることが無難でしょう。大学院に入学しても、研究計画書の通りに進める必要はありません。入学してから修士論文の内容を変更することも多々あるからです。こちらは、ある程度卒論が進んでから取り掛かればよいと思います。

SAIKORO

受験勉強は早めに取り組むことをお勧めします。卒論はなかなかの手間です。卒論を進めつつ大学院の受験勉強を並行しておこなうのはやっぱり大変です(経験者談)。私も大学4年生の時は卒論と受験勉強+バイトとへとへとになりながら取り掛かってたな~。

クロ

若いからこそできてたことだな。

SAIKORO

そうだね。大学院修了後の資格勉強も私は運よく時間にゆとりのある職場だったから勉強時間を確保できたけど、忙しい職場の人は大変そうだったなぁ。ちなみに、公認心理師試験は移行措置終了後から徐々に3月頃の試験実施に固定する予定みたいだね。大学院修了と同時に資格取得できるのは良いことだけど、大学院生の負担も増しそうだから一長一短だね。

クロ

大学院生は今後、修論、実習、講義に加えて資格試験勉強が降りかかってくるわけか。かなり負担が大きそうだな。

SAIKORO

血反吐を吐きながらの院生活になるかもね(苦笑)

クロ

研究室は地獄絵図だな。

コロ

そういえばさ。クロはどうしてそんなに人間の事情にくわしいの?

クロ

・・・。

コロ

ねーねー!